生まれそうな、ちぎれそうな、わたしの工程だった


昔描いてダメだと思って白地に潰そうとしていた20号ぐらいの絵を久しぶりにみた。
倉庫で他の子を動かすときに、なんだか突然すごくその絵は主張してきた。

この子は生まれそうな、ちぎれそうな、わたしの工程だった。
鉱物を溶かしたり固めたりする高炉のような、錬金術もうまれるような、でも泥くさい創造過程だった。
散り散りになりそうな意思を、体を、どうにか保とうとしていた、そんな絵だったねぇ。

あ、これ加筆ちょっとしたら生まれなおせるかもしれないと思った。
別の場所でならば。
ありがと。

【展示のお知らせ】
2021年4月 個展「この世界でわたしをみつけて」(大阪)